「課題の分離」ができてないと無茶振りとなってしまう件
こんにちは、ちくわぶです。
私は20代後半でうつ病になったのですが、今振り返ると原因の一つは他人に自分の時間を奪われてた気がします。(時間泥棒の被害にあっていました)
私がやるべき作業と、時間泥棒側が行うべきだった作業とで、課題の分離がうまくいっていなかったからです。
時間泥棒の課題を私が解決しようとしていたからうまく行かず膨大な時間を奪われてしまったわけです。
また、今は時間泥棒対処法として【仮日程を提示して一旦凌ぐ】という簡単な方法で課題の分離を実践していますのでご紹介します。
時間泥棒とは?
ここでいう時間泥棒とは、自分より上の立場で現実的ではない日程や作業量の業務を無茶振りしてくる人のことです。
無茶振りと呼ばれてしまうのは時間泥棒側で対処すべき課題が未解決なままこちらに業務を振るからです。
例えばその作業は必ず一定の予算が必要なのに、予算の権限は時間泥棒側が持っており融通してもらえないのに、作業だけは依頼してくるといった状況です。これでは課題の分離ができてません。
同等の立場の人からの無茶振りであれば、まだ突っぱねることができますが、自分の上司から言われてしまった場合はちょっと難しくなります。
時間泥棒は状況理解ができていない
そもそも時間泥棒は自分が「無茶振りしている」という自覚がありません。
せいぜい「ちょっと大変だろうけど大丈夫だろう」程度です。
そう言い切れるのは、振りたい仕事は【時間泥棒にとっても達成したい仕事】だからです。
もし、振ろうとしている業務が現状では100%不可能だと理解していれば指示しません。
100%不可能なのに「いいからやれ!」というのはパワハラかそれ以下の方ですので、話に付き合うだけ無駄です。さっさと逃げましょう。(内部告発するなり転職するなり)
そのため、状況理解させてあげれば問題点が依頼作業の前段階(例えばリソース不足)にあることを理解してもらえ課題の分離ができます。
例えば、以下の様な作業が状況理解させるための方法です。
- 作業内容・作業不可のリスト化
- 必要費用の見積もり
- 必要工数の見積もり
ただ、これをサクッと作成できるのであれば良いのですが、作成するのに時間もかかります。また作っても聞く耳を持ってくれなかったりします。
つまり、そもそも【相手に状況理解してもらう行為自体が一つの難問】です。
対策:仮日程を提示して一旦凌ぐ
この手法は非常に簡単です。
例えば「非常に難しいと思いますが、とりあえず着手して1週間後に再度相談させてください。」と言うだけです。
この言い方だと仕事を正式には引き受けておらず「試しに1週間作業してみますね」と言っているだけです。
これにより作業着手時点とその1週間後に何が起こるかというと、以下のようなことが起こります。
1:作業着手されるので時間泥棒は一旦安心する。
2:こちらは時間泥棒に状況理解させる時間を1週間確保できる。
3:1週間後に再交渉する機会を得られる。
4:状況整理した資料(feed back)で再交渉ができる。
5:状況整理させられた時間泥棒は逆に対策を考える必要がある。
6:1週間の進捗が思わしくないことを実績で示せる。
もう少し補足します。
・1は相手の心理を逆手にとった方法です。
時間泥棒からすると依頼したい作業をいきなり無理だと言われてしまうと感情的になってしまう恐れがあるからです。作業内容が現実的でない理由を簡単に伝えられない状況であれば「お試し」として一旦引き受けたように見せる方が相手も冷静に会話できます。
・3は非常に有利なメリットです。
無茶振りを一旦受けたように見せかけて1週間後にこちらは準備を整えて再交渉ができるからです。
・6は強力な一打になります。
時間泥棒側からすると、自分の指示がうまくいっていないことを実績ベースで見せられるからです。かといって、こちらは「お試し」で作業していただけですので、さぼっていた等、不誠実なことをしていない限り咎められる理由もありません。
強力な一打である分、相手を否定するために実績を話すのではなく、現状把握のためあるがままの事実を伝えるのが目的であることを忘れないようにしましょう。
それでも何か言われたとしても「最初からこの件は難しいとお伝えしたじゃないですか」と言うことができます。
これであれば課題の分離ができており、こちらは必要なリソースを提示できますし、現状把握できた相手も時間泥棒から脱却できます。
【課題の分離】についてはアドラー心理学の"嫌われる勇気"に出てきますので興味がある方は一度ご参照ください。