乾癬には正しい情報入手ルートを確保すること

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乾癬には正しい情報入手ルートを確保すること。

私は2019年6月ごろ乾癬を発症しました。体中に赤い湿疹が広がり、シャツや枕に血が点々としていてこの先どうなるのか不安でたまりませんでした。

この記事では私が発病して、尋常性乾癬と診断された頃から、患者会との出会い、信頼できる病院にたどり着くまでをご紹介します。
あなたにとっての良い病院、治療の探し方の参考にしてください。

そして、何よりも正しい乾癬の情報にアクセスできることが大事であることが伝わればと思います。


私が皮膚に異常を感じ通院すると、最初は脂漏性湿疹と診断されました。

しかし、薬を塗っても収まらず悪化していくため、再度通院すると尋常性乾癬と診断されました。

医師から乾癬は治らないと言われ(今は”治らない”という考えは古いそうです)乾癬の説明資料と、患者会のパンフを渡されたとき「患者会があるような病気なのか」と激しく落ち込みました。

もともとメンタル不調から自律神経失調(平たく言えばうつ病)の持病もあり、また一つ厄介な病気を抱え込んでしまったと正に絶望って感じでした。

ステロイド(ドボベット)を処方されましたが目に見えた効果は得られず、内服薬治療(オテズラ)に移行。

ステロイドと内服薬の一ヵ月分でだいたい2万円の薬代、、、これが一生続くの!?何の罰ゲームだよ!!と、いたたまれない気持ちで一杯でした。

そこで、何とか打開策を見つけようと出席したのが患者会です。

私の地域では東京の患者会でNPOのP-PATさんがあり、こちらにご厄介になることにいたしました。

比較的すぐに患者会に入ろうと決心したことが非常に良かったと思っています。
ここがポイント!①他の患者の方と交流できたこと。
②正しい&最新の情報にアクセスできること。
①は精神面で支えになったのもありますし、皆さんも今までの乾癬との付き合いで様々な情報をお持ちでした。また、自分の症状はどの程度深刻なのかを計ることができました。通院していた病院では、乾癬の事例が少ないためか自分の症状の重さがずっとわからなかったんですよね。

②も本当に大事です。一番大事といっても良い気がします。

実は乾癬治療は近年になってから目覚ましく発展しています。そうした情報を大学病院の先生といった方から直接聞けるだけでなく、実際にその治療を受け、寛解状態になっている他の患者さんから話を聞くことができます。

ネット上には乾癬になり不安な人からお金を巻き上げようとするような悪質な情報もあります。

どの治療法が医学的根拠があるのか?といった正確な情報を入手できるルートを持っておくことが本当に大事です。

適した病院に通うこと。

患者会に入り色々お話しをうかがった後、すぐに行動したことは病院を変えたことです。

最初に通院していた病院は、皮膚科ではあったのですがシミ・シワをとるような美容関係を主とされてました。

例えば、私が服用しているオテズラは、最初は少ない量から徐々に強めていきます。そのため「朝夕で2週間分だから14錠ね」という単純な話ではありません。
しかし、担当の医師の方は初めて乾癬患者と接したのか処方の仕方が分からない様子で、他の医師と相談しながらオテズラを処方してました。

これでは安心できません。そこで患者会の先輩と相談して皮膚科で"治療"を主としている病院に変えました。

これはすぐに結果として現れました。

お薬手帳から、私がメンタル不調のため服用していた薬に乾癬を誘発するものが含まれていると医師の方がすぐに気が付いてくれました。(最初の病院では見落としていたわけです)

私もネットでその薬(誤解があってはいけないので名前は出しません)について調べてみると確かに乾癬と関連性について記載があり、心療内科の医師に相談すると「確かにそうだ!」とその薬の服用はすぐに中止となりました。

その薬の処方を止めたことがどの程度効いたのかは計れませんが、その後は乾癬の症状も目に見えて減りました。

大学病院にも行ってきた。

大学病院の初診の外来では診察以外に\5,000かかりましたが、実は紹介状を書いてもらっても紹介元の病院で\3,000かかるので\2,000円の差額なら一度専門の病院で診てもらったら?と他の患者さんから勧めもあり、並行して大学病院の乾癬専門外来にも通うことにしました。

私の場合、地元の病院で処方されたオテズラが良く効いてくれ、追加で特別に治療を加える必要はないとのことでしたが、大学病院ではより詳細な指導をしてくれ「オテズラはじっくり効いてくる薬なので、処方時期から考えると数か月経てばさらに良くなる可能性がある。」といった話を聞けました。それでも納得がいかない状況であれば生物学的製剤(通称”バイオ”とよく呼ばれてる)による治療も可能だということでした。

専門医からこうした話を聞けただけで安心感がとてもありました。本当に詳しく説明してくれ、さすが大学病院だとずっと感動してました。

こうした経緯があって、大学病院の医師と相談の上、今は近場の皮膚科でオテズラによる治療を続け、定期的な確認として大学病院に通うという治療方針となりました。

まとめ

私の体験からご紹介したこの記事の要点は以下です。
要点
  • 患者会で話してもらった他の患者さんからの実際の経験談
  • 他の患者さんと相談して決めたすぐ行ける病院との出会い
  • 患者会で教えてもらった専門病院との出会い
さらにこれらを要約すると【確かな情報を入手できるルート】を確保するということです。

現時点ではまだ”乾癬”という病気はあまり有名ではないようです。私も診断時は初耳の病名でした。

インターネットで調べた乾癬の情報が役に立たなかったわけではありませんが、それでも、未だ乾癬という病気の原因は明確になっているわけではないですし、症状の現れ方、生活の困り方は、インターネットで調べた以上に千差万別なんだなと知ることができました。

これを読まれている方も、同じ乾癬でも私とは違った困り方をされているかもしれません。

治療費も安くはないので、その中で自分に合った適切な治療を選べるように【確かな情報を入手できるルート】を確保して頂ければと思います。


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