ハイコンテクスト ローコンテクスト
ハイコンテクスト ローコンテクスト
意見が上手く伝わらない?いつも誤解、勘違いされてしまう?
そんなミスコミュニケーションの原因は話し方がハイコンテクストになっているからなのかもしれません。この問題は海外の方と話す時にも起こります。外国人には日本語はハイコンテクストと考えられています。
ここではハイコンテクスト、ローコンテクストの概略と、簡単な解決方法をご紹介します。
最初に言葉の意味を簡単に紹介します。
ハイコンテクストの意味
例えば"つーかー"な言葉です。その言葉だけを聞いても意味が通じない場合があり、前後の文脈があって意味が通じるような言葉、あるいは文化です。
"行間を読む"、"みなまで言うな!"といった言葉が当てはまる文章はハイコンテクストな文章と言えると思います。
日本語は代表的なハイコンテクスト言語です。
ローコンテクストの意味
1から10まではっきりと意思表示をする言葉、あるいは文化です。
ともすると「直接的な言い方するなぁ」といった印象があるかもしれませんが、誰が何をするべき、といった情報がしっかり文章に含まれたものです。
※注意※
ハイ、ローとありますが、どちらが優れているというものではありません。
今更ながらの海外の方と一緒に仕事をする上で、ハイコンテクスト・ローコンテクストの概念を理解しておくのは大事なことだと感じています。
多くの方がこうした概念をご存じと思いますが、実は私がこの概念にハイコンテクスト、ローコンテクストという言葉で定義されていると知ったのは結構最近です。(ちょっと恥ずかしいw)
多くの方がこうした概念をご存じと思いますが、実は私がこの概念にハイコンテクスト、ローコンテクストという言葉で定義されていると知ったのは結構最近です。(ちょっと恥ずかしいw)
なじみのある言語で、日本語、中国語、英語では日本語はハイコンテクスト言語、中国語と英語はローコンテクスト言語と呼ばれるそうです。(ロー、ハイの境目があるのか分かりませんが本題ではないので割愛します)
この概念を意識しないまま会話すると「依頼しても期待する回答を得られない」といった現象になります。
コンテクスト違いによるミスコミュニケーション
実際に体験した失敗談が丁度よい例でしたので紹介に使わせて頂きます。
以下のようなミスコミュニケーションがりました。
例文:
Aさん:このレポートの提出先はどこですか?
私:Bさんに提出します。
この結果どうなったかというと、レポートは私宛に送付されてきました。
私としてはAさんにBさん宛てに送付してもらいたかったのですが、Aさんは、私がBさんに提出してくれる、という意味だと受け取ってしまったのです。
言われてみればそのように読めます(汗
私の中では【提出者はAさんという前提条件】が成り立っていました。それがハイコンテクストとなって「提出者は誰か?」が曖昧な発言をしてしまっていたのです。
この会話が私と同じ日本人同士なのであれば、前後の文脈から提出者が誰なのかわかったかもしれません。しかし、ネイティブではない言語で話す海外とのやり取りであれば、上記のようなやりとりでは、より明確な表現をすべきでした。
推敲例:
Aさん:このレポートの提出先はどこですか?
私:あなたから、Bさん宛てにそのレポートを提出してください。
若干くどい表現のある推敲例ですが、これならば思い違いをほぼ無しにできそうです。
よく聞くことですが、いつ、だれが、何を、どのように、といったことを明確にすべきだったんです。当たり前な話ですが5W1Hって大事ですね。。。
さて、後日、こうしたミスコミュニケーションを回避すべく私なりの解決策として気が付いた方法があります。
解決案:一旦、英文にしてみる。
この方法は、私のように英語は知ってるけど、自信もって話せる!という程ではないくらいの方に有効な方法かもしれません。
というのも、英文にするとほぼ間違いなく私は主語を書きます。つまり、I, Youなどです。
慣れた方なら主語省略しても自然な文章を書けるでしょう。しかし、私は「相手に正しくメッセージを伝える」ということを優先するため、よほど慣れた文章でもない限り、クドイといわれようが、IなりYouなりの主語を書きます。
さて、この考えをもとに前述の例文を英語にしてみます。
例文:ローコンテクスト
Aさん:このレポートの提出先はどこですか?
Where will this report be submitted?
私:Bさんに提出します。
Submit to Mr. B.
どうでしょう?英文だけみると提出先はわかったものの「提出者は誰なのか?」ということの曖昧さが浮き彫りになります。Aさん:このレポートの提出先はどこですか?
Where will this report be submitted?
私:Bさんに提出します。
Submit to Mr. B.
主語省略として"(I) submit to Mr. B"という意味だとAさんは捉えたのかもしれませんね。
次に推敲例を英語化してみます。
推敲例:ハイコンテクスト(私のみ)
Aさん:このレポートの提出先はどこですか?
私:あなたから、Bさん宛てにそのレポートを提出してください。
Please submit the report to Mr. B from you. ①
あれ?自分で言っていた主語のIなりYouがないので少し言い回しを変えてみます。
I think you will submit the report to Mr. B. ②
(私はあなたがBさんに提出すると考えています)
You can submit the report to Mr. B. ③
(あなたはBさんに提出できます)
Aさん:このレポートの提出先はどこですか?
私:あなたから、Bさん宛てにそのレポートを提出してください。
Please submit the report to Mr. B from you. ①
あれ?自分で言っていた主語のIなりYouがないので少し言い回しを変えてみます。
I think you will submit the report to Mr. B. ②
(私はあなたがBさんに提出すると考えています)
You can submit the report to Mr. B. ③
(あなたはBさんに提出できます)
①②③の例で、ニュアンスに多少違いがありますが、いずれでもAさんは次にどのようなアクションに移ればいいかわかるでしょう。
ちなみに、①③は私は回答例として使いそうですが、②は日本語の直訳感があるのであまり使わないかな?(英語の得意な方に判断をお任せします)
裏わざ?
手抜きかもしれませんが、自分の回答をとりあえずネット翻訳にかけてみるという手もあります。
主語が抜けていると、勝手にIなりYouなりの単語で埋められ、自分が伝えたいメッセージとは【違う意味にも読める】ということを気づかせてくれることもあります。
主語が抜けていると、勝手にIなりYouなりの単語で埋められ、自分が伝えたいメッセージとは【違う意味にも読める】ということを気づかせてくれることもあります。
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